第8話 見えない糸

子育ての相談を受けていると時々、こんがらがった見えない糸をほぐしているような気がする時があります。目に見える問題だけに捉われると、糸は余計に絡まってしまいますが、子どもの行動の裏にある上手に言い表せない気持ちを探り当てると、ほどくきっかけが生まれます。そして、隠れたその子なりのルールや、考え方、苦手なことや得意なことを整理して、どういう風に大人の言葉を伝えれば、その子が理解しやすいのかが判ってくると、絡まっていた親子のコミュニケーションも円滑になっていったりします。

当事者だと見えない絡まりの種は、案外他人だと見つけやすいのかもしれません。でも、ほどけた糸を再び編み込んでいって、時間をかけて丈夫なものにしていく作業は当事者の親子にしかできない、かけがえのない作業だと思います。

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